タカの語り箱

余計なお世話と知りつつも、大学入試ど田舎の戦略、子育て、その他、日々思う事を書いています

田舎で暮らしたら子育てや大学受験は大丈夫なの?


このブログを始めたきっかけ

はじめまして!タカと申します。

本土から約400kmも離れた島の隅っこで暮らしている、ごく普通の主婦です。
子どもが関東の大学に進学したことをきっかけに、「私たちの経験が誰かの役に立つかもしれない」と思い、このブログを立ち上げることにしました。

このブログでは、田舎や僻地での教育事情、日々の暮らしの様子、そして時には社会問題についても、実際の体験を基に思うままに書いていきます。飾らない言葉で、離島のリアルな声をお届けできればと思っています。

こんな方に読んでいただきたい

特に、以下のような方々のお役に立てたら嬉しいです。

  • 塾のない地域に住んでいる方:「うちの地域には塾がないけど、子どもの進学は大丈夫かな?」と不安を感じている方
  • 田舎への移住を考えている方:豊かな自然環境で子育てしたいけれど、教育面での不安を抱えている方
  • 都会に住んでいるが教育費に悩んでいる方:受験にたくさんのお金をかけられないけれど、子どもの可能性を広げてあげたいと願っている方

もちろん、それ以外の方も大歓迎です!田舎での子育てに興味がある方、地方の教育事情を知りたい方、どなたでも気軽に読んでいただければ幸いです。

田舎での子育て|私の正直な想い

まず気になるデメリットから

田舎での子育てには、もちろん良い面もたくさんあります。でも、正直に言うと心配な点も少なくありません。

実際に暮らしてみて感じるデメリットを挙げてみますね。

教育環境の限界

  • 子どもの数が少なく、選択肢が公立の学校のみ
  • 遊べる場所がワンパターンで、刺激が少ない
  • 塾や習い事の選択肢がとても少ない(そもそも存在しないことも)
  • 切磋琢磨できる仲間が限られている

生活面での不安

  • 病院が少なく、専門医がいないことも多い
  • 急病の際にすぐに対応できる医療機関が近くにない
  • 移動に時間とお金がかかる

こうして並べてみると、確かに心配な点は多いですよね。

一番の悩みは「高校卒業後の進路」

そして、田舎で子育てをする親御さんの一番の悩みは、やはり高校卒業後の進路についてではないでしょうか。

特に多く耳にするのが、こんな声です。

「国公立大学や難関私立大学に合格するための塾や予備校が無い…どうすればいいの?」

確かに、難関大学を目指すなら、志望校に特化したカリキュラムを組んでくれる塾や予備校を利用したり、小学校や中学校から受験に向けた準備を始めたりする方が、安心感はありますよね。

都会では、幼い頃から受験に備えることが当たり前の光景になりつつあります。周りが当然のように塾に通っている中、田舎にいると「うちの子は大丈夫だろうか」と不安になる気持ち、よくわかります。

通信教育も決して安くない現実

よく言われるのが、「塾や予備校に行けないなら、通信教育などの教材を利用すれば良いのでは?」という意見です。
確かにその通りなのですが、実は通信教育にも大きな壁があります。
大学受験に対応した通信教育は高額になりやすく、月々の受講料、教材費、模試代など、合わせると年間で十万円を超えることは普通にあります。

田舎暮らしは意外とお金がかかる

そして忘れてはいけないのが、田舎の所得は都会より低いという現実です。
また、「田舎は食べ物や家賃が安いんでしょ?」と思われるかもしれませんが、実際にはそうでもありません。

  • 土地や家賃は確かに安い
  • 食料品は都会より少し高めのことが多い
  • 車を所有しなければ生活できない(これが本当に大きい)
     *ガソリン代、車検代、保険料、税金…車は本当に金食い虫です
  • 通販の送料も離島だと追加料金がかかることも

なんだかんだと、田舎暮らしは思った以上にお金がかかるのです。

進学にかかる莫大な費用

さらに、田舎の高校生が都会の大学(私からすると本土はすべて都会に見えます)に進学するとなると、想像を超える費用がかかります。

学費はもちろんのこと、下宿代、生活費、帰省費用、引っ越し費用…。特に離島の場合は、飛行機代だけでも家計に響きます。

コロナ禍を経験してわかったのは、「子どものアルバイト代をあてにするのは危険」ということ。いつ何が起こるかわからない時代、親がしっかりと経済的な基盤を作っておく必要があります。

だから我が家は、大学受験にお金をかけることができませんでした。

これが私たちの現実だったのです。

それでも「島で育てて良かった」と心から思う

ここまで読んでくださった方は、きっとこう思われたでしょう。

「やっぱり田舎の子育てはデメリットが多いんだ」 「受験を考えたら、都会で育てるのが一番なんだ」

でも、子どもを難関大学に送り出し、子育てに一息ついた今、私の正直な感想はこうです。

「島で育てて本当に良かった!」

本土から400kmも離れた小さな島で、決して恵まれているとは言えない教育環境の中でも、この土地で子育てできたことに心から感謝しています。

子どもの「好き」を何より大切に

私には、子育てにおいて一貫して貫いてきた信念があります。

それは、子ども自身の『好き』という気持ちを何より大切にしたいという思いです。

親の願望や世間体ではなく、子ども自身が心から「これが好き!」「これをやりたい!」と思えることを見つけて、それを追求してほしい。そう考えてきました。

「好き」を貫いて掴んだ合格

子どもの大学受験においても、この『好き』を貫きました。
周りに流されることなく、子どもが本当に学びたいと思える分野、本当に行きたいと思える大学を目指したのです。

そして結果的に、第一志望校に合格することができました。

これは決して偶然ではなく、子ども自身が「好き」という強いモチベーションを持ち続けたからこそ成し遂げられたことだと思っています。

親子で過ごした18年間は宝物

子どもの『好き』なことや興味のあることを全力で応援し、支え、時には一緒に悩み、一緒に喜んだ。そんな風に親子で過ごした18年間は、今振り返ってもキラキラと輝く宝物です。

お金では買えない、かけがえのない時間でした。

田舎での子育て、実は素敵なんです!

もちろん、田舎暮らしが向かない方もいらっしゃいます。それぞれの家庭に合った環境がありますから、無理に田舎を勧めるつもりはありません。

でも、一つだけ確信を持って言えることがあります。

不便なことはあっても、田舎だから子育てに不利、ということは決してありません。

大丈夫。田舎でも素敵な子育て期を過ごせます。

むしろ田舎だからこそ得られるもの、田舎だからこそ育める感性というものがあるのです。

これから書いていきたいこと

次回からは、我が家の大学受験について、もっと具体的に詳しく書いていきたいと思います。

  • どんな勉強方法で乗り越えたのか
  • 塾なしでどうやって情報を集めたのか
  • モチベーションをどう維持したのか
  • 親としてどんなサポートができたのか

実際に役立った方法、失敗したこと、もっとこうすれば良かったと思うことなど、包み隠さずお伝えしていきますね。

最後に

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。

離島という特殊な環境での子育て経験が、少しでも皆さんのお役に立てたら、これほど嬉しいことはありません。

これから一緒に、田舎での子育てや教育について考えていきましょう。

次回もどうぞお楽しみに。